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相次ぐサイバー攻撃や情報漏洩 多要素認証 (MFA)導入が解決の鍵となるか

先日、JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、昨年から今年にかけて複数回のサイバー攻撃を受け、機密情報が漏えいした可能性があることを発表しました。外部からの不正なアクセスを受けて内部のサーバーへの攻撃対象となったサーバーには、役職員や派遣職員の個人情報約5,000件が保存されていましたが、ロケットや衛星の運用などの安全保障に関わる機微な情報は影響を受けていないとしています。

2024年6月21日 発表。


サイバー攻撃による情報漏えいは、組織の信用を損ない、重大な経済的損失を引き起こす可能性があります。特に、機密情報や個人情報を扱う機関においては、情報の流出は社会的な信頼関係を揺るがすリスクがあります。これまでのセキュリティ対策が十分ではなかったことが今回のインシデントの背景にあり、強固なセキュリティシステムの導入が急務となっています。


またこのインシデントは、どこか一つでもセキュリティ対策が不十分であればハッキング被害を受けるリスクがあることを浮き彫りにしています。一般的には、IDとパスワードだけの単一認証では、サイバー攻撃に対する脆弱性が高いと言えます。セキュリティが重要な機関においては、情報が高度に保護されるべきであり、セキュリティの強化が急務です。


認証においてセキュリティ強化を考える場合、多要素認証(MFA)が有効と言われています。多要素認証と一口に言っても様々な方法が存在しますが、これからのセキュリティ対策としてどのような方法が有効なのでしょうか


その一つにパスキーがあります。


FIDOのパスキーは、公開鍵暗号方式を利用して認証を行うため、パスワードの盗難やフィッシング攻撃を防止できます。ユーザーの認証情報はデバイス内に安全に保存され、外部に漏れることがないため、高いセキュリティを維持できます。

FIDO(Fast Identity Online)パスキーの有効性には、いくつかの重要なポイントがあります。以下にその主な点を説明します。


1.高いセキュリティ

FIDOパスキーは、公開鍵暗号方式を使用しており、認証情報をユーザーのデバイスに保存します。認証時には、公開鍵と秘密鍵を使用して認証が行われ、秘密鍵はデバイスから外部に漏れることはありません。これにより、パスワードの盗難やフィッシング攻撃から保護されます。


2.フィッシング対策

FIDOパスキーは、特定のウェブサイトやサービスと結びついているため、フィッシングサイトで使用することができません。認証は正規のサイトでのみ行われるため、ユーザーが偽サイトに騙されるリスクを大幅に軽減します。


3.使いやすさと利便性

ユーザーは、パスワードを覚える必要がなく、デバイスの生体認証(指紋認証や顔認証など)やPINコードを使用して簡単にログインできます。これにより、認証プロセスが迅速かつ直感的になります。


4.パスワードレス認証

FIDOパスキーを使用することで、完全なパスワードレス認証が可能となります。これにより、パスワードの管理や漏洩のリスクがなくなり、セキュリティが向上します。


5.クロスプラットフォーム互換性

FIDOパスキーは、多くのデバイスやプラットフォームで互換性があります。例えば、Windows、macOS、iOS、Androidなどの異なるオペレーティングシステムで使用できるため、ユーザーは複数のデバイス間でシームレスに認証を行えます。


6.プライバシー保護

認証情報はユーザーのデバイスに保存されるため、サービスプロバイダーはユーザーの秘密鍵にアクセスできません。これにより、プライバシーが保護されます。


7.業界の広範なサポート

FIDOアライアンスには、Google、Microsoft、Appleなどの大手企業が参加しており、FIDO標準は広く採用されています。これにより、多くのオンラインサービスでFIDOパスキーを利用できる環境が整っています。

これらのポイントから、FIDOパスキーは高いセキュリティと使いやすさを両立させた効果的な認証方法であり、ユーザーとサービスプロバイダーの双方にとって有益です。


パスキーについての詳細な解説は以下を参照してください。


また物理的なセキュリティーキーの導入も有効な手段のひとつです。


YubiKeyなどのFIDO対応のセキュリティキーは、物理的なトークンとして機能し、ユーザーの認証プロセスを強化します。これにより、不正アクセスを防ぎ、二要素認証を実現することで、セキュリティレベルを一層向上させます。

物理的なセキュリティキーの導入が有効な理由を以下に示します。


1.高いセキュリティレベル

物理的なセキュリティキーは、多要素認証(MFA)の一部として使用され、アカウントにアクセスするためには、パスワードに加えてこのキーが必要です。これにより、パスワードが漏洩してもキーがない限りアカウントにアクセスできません。


2.フィッシング攻撃への耐性

FIDO認証で利用するセキュリティキーは、特定のドメインに対してのみ機能するように設計されているため、フィッシングサイトでの利用を防ぐことができます。これにより、ユーザーが誤って偽サイトに情報を入力してしまうリスクを大幅に低減できます。


3.使いやすさと利便性

一度設定すれば、キーを物理的に接続するか、近接無線通信(NFC)やBluetoothで接続するだけで認証が行えるため、ユーザーにとって操作が簡単です。特に、頻繁にログインを行うユーザーにとっては大変便利です。


4.パスワードレス認証

一部のサービスでは、物理的なセキュリティキーを使って完全にパスワードレスで認証を行うことができます。これにより、パスワードの管理や記憶の負担が軽減されます。


5.汎用性と互換性

多くの物理的セキュリティキーは、FIDO(Fast Identity Online)規格に準拠しており、Google、Microsoft、Facebookなど、主要なサービスで利用可能です。これにより、複数のアカウントで同じキーを使用することができます。


6.長期的なコスト効果

セキュリティキーは、耐久性があり長期間使用できるため、初期投資はあるものの、長期的にはパスワードリセットやアカウント回復のコストを削減できます。

これらの理由から、物理的なセキュリティキーの導入は、多くの企業や個人にとって有効なセキュリティ対策となります。


セキュリティキーに関しての詳細は以下を参照してください。


当社が提供するYubiOnソリューションは、パスキーやセキュリティキーを利用できる高度なセキュリティソリューションです。FIDO認証を基盤とし、個人情報や機密データへのアクセスを厳格に管理します。また、既存システム(ローカルADやEntra ID)への影響がなく、迅速に導入可能で運用が容易です。

さらに、SSOを利用できるソリューションも用意しており、運用要件に合わせたソリューションの選択が可能です。導入後の効果として、不正アクセスの大幅減少、機密情報の流出リスク低減、セキュリティ意識の向上と管理の効率化が行えます。


YubiOnソリューションは、サイバー攻撃による情報漏えいリスクを低減し、ゼロトラストセキュリティ強化に貢献します。安全性と利便性を兼ね備えたYubiOnソリューションの導入は、今後の情報セキュリティ対策の一環として非常に有効です。多要素認証(MFA)などの高度な認証技術を導入することで、セキュリティを強化し、情報漏洩のリスクを大幅に低減することができます。


さらに、ゼロトラストセキュリティの重要性も増しています。ゼロトラストは、「信頼しない、常に確認する」という原則に基づき、ネットワーク内部外部問わず全てのアクセスを検証します。このアプローチにより、内部脅威や従来の境界型防御が及ばない領域でのリスクを最小限に抑えることができます。多要素認証(MFA)とゼロトラストを組み合わせることで、企業はより堅牢で包括的なセキュリティ体制を構築し、情報漏洩のリスクをさらに低減することが可能です。


YubiOnソリューションの詳細は以下を参照してください。


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